【一発合格】応用情報技術者試験の振り返り【おすすめの参考書・勉強方法教えます】

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はしゅ
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お久しぶりです。

電機メーカーで研究開発職をしているはしゅです。

先日(22年10月試験)、応用情報技術者試験に一発合格しました。

合格から少し時間は経ってしまいましたが、自分が先人達の合格体験記を勉強の参考やモチベにさせていただいていたので、自分も後進の方々のために、「これは正解だった」、「これは失敗だった」という生の体験談を書き残しておこうと思い、執筆しました。

応用情報技術者試験とは

自分のように色々な方の合格体験記を見てきた方には見飽きた内容かもしれませんが、初見の人がいるかもしれないので一応記載しておきます。

応用情報技術者試験とは、経済産業省管轄の情報処理推進機構(IPA)が行う情報処理の国家試験です。情報処理というのは俗にいうITのことです。

IPAの公式サイトでは、応用情報技術者の対象者像として下記のように記載しております。

ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者

https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html
IPA公式サイトより

ざっくり言うと、「この人そこそこITを知ってるよ」ということを国が認定してくれるといった試験です。

ちなみにIPAはスキルレベルごとに情報処理技術者試験という形で国家試験を行なっており、応用情報はスキルレベル3を証明する試験です。応用情報の下には、レベル2の基本情報、レベル1のITパスポートといった試験があり、上にはネットワークスペシャリストやITストラテジストといったレベル4の高度試験があります。

こういったスキルレベルの可視化ってなんかいいですね。ステータスみたいで厨二病心をくすぐられますし、レベル上げたろって気持ちになります。

IPA公式サイトより

応用情報を受けた経緯や動機

私が応用情報を受けることになったきっかけは、同じ部署の後輩くんが基本情報を会社命令で取るという話(研修の一環みたいなもん)になったことです。

私の代ではそのような研修はなかったため、このままでは後輩くん達に置いていかれるのでは。。。という焦燥感に駆られたことがきっかけです。

その他の理由として、大転職時代のこの時代で、社外に自分のスキルを客観的にアピールできる手段として有効かなと思ったからです。IPAの試験は国家試験なので履歴書に書けるというのも大きいです。

また、受かれば会社から報奨金が出るのもモチベーションの1つでした。(弊社では応用情報の報奨金は1万円でしたので、試験の受験料と参考書代で収支はマイナスでしたが。。。)

当初は段階を踏んで、後輩くんと同じ基本情報から受けようと思っていたんですが、勉強をしているうちに応用いけるんじゃねという根拠のない自信が湧いてきたため途中から応用情報の勉強に切り替えました。

合格発表の結果

こんな感じでした。

はしゅの試験結果

応用情報は午前がマークシート、午後が記述の試験になるのですが、午後試験が厳し目の自己採点よりも低い結果となっていたため焦りました。

はしゅのスペック

理系(工学系)の院卒です。日系大手電機メーカーに勤めて4年目になります。

一応専門は画像処理関係で、アルゴリズム構築などを実務でやっています。また、システム開発などについても浅く広く色々やっています。

応用情報の試験に出るテクノロジ系(ネットワークやデータベースなど)は、一般常識レベルしか知らなかったため、初見では解けない問題の方が多いくらいでした。

ストラテジ系・マネジメント系も同様で、社内で耳にするワード(ガントチャートやクリティカルパスなど)はちらほらありましたが、こちらも問題として解くには知識が不足しているような状態でした。

ちなみに私が所属している部署はソフト寄りではあるのですがIT企業というわけではないので、周りを見渡してもIPAの資格保持者はそこまで多くない印象です。これから力を入れていくのかもしれません。

合格にかかった勉強時間

私が受ける試験は10月でしたので、試験日の3ヶ月前の7月初旬くらいから基本情報の勉強を開始し、3週間くらい勉強したあたりで応用情報の勉強に切り替えました。平均すると1日に1〜2時間程度勉強していたのでトータルとしては100〜120時間くらいだと思います。

ただ、自分の性格上、きっちり時間を測って勉強するのが苦手なため、本当にざっくりな試算です。

加えて、やる日もあればやらない日もあるといった感じでかなりゆるく勉強してました。結果から見ると、これくらいの心持ちでやったのは正解だったかなと思っています。

ちなみに、初めの方は計画的にやらないとなという思いから、1日の中で勉強時間を決めて勉強するスタイルも試してみましたが、サボってしまった際に罪悪感をずるずる引きずってしまい、結局勉強しなくなるといったことが頻発したので、やりたい時にやるスタイルを貫きました。

自宅では勉強できない人間だったのですが、やってみると案外いけるじゃんとなりました。(成長したな。。。)

気分転換にカフェで勉強するのもいいと思います。(私は自称倹約家なので定期的にカフェ通いするのは気持ち的にできませんでしたが。。。)

勉強の進め方とスケジュール

スケジュールを立てる上で、その試験を知ることが大切だと思います。

私は勉強を始める前に先人達の合格体験記を読み漁り、合格に向けた戦略を立てました。

当初、私の戦略は以下の通りでした。

  • 参考書を1周して試験の概要を知る
  • 過去問道場で午前問題を分野ごとに解く
  • 過去問道場で午後問題を分野ごとに解く
  • 仕上げとして1年分の過去問を通して解く

参考書を1周して試験の概要を知る

勉強を開始するにあたって、まず参考書を買うのはおすすめです。

参考書を買うにはお金がかかるので、お金を無駄にしたくないという気持ちが生まれます。参考書を買って、試験に申し込んだらもう後には引けません。頑張りましょう。

私が購入した参考書は通称「キタミ式」と呼ばれる本です。

最初は基本情報を受けるつもりだったので基本情報のバージョンを買ってしまったのですが、応用情報の勉強にも問題なく使えました。

図や絵での説明が多く、初学者でもとっつきやすいのが特徴です。私自身は一応エンジニアとして働いている身なので初学者ではない自覚はありましたが、漫画みたいな感覚で読めるため、勉強している感を感じずに読めた点がかなり良かったかなと感じています。(難しい本だと読むモチベが湧きにくいので。。。)おすすめの著書です。

個人的に、参考書を読む意味は、試験の体系を学ぶことだと思っています。体系を理解せずに問題を解こうとすると終わりが見えずに、続けるモチベがなくなっていきます。(総走行距離を知らずにマラソンをするようなものです)

よって、まずは試験の体系を学びそこから過去問を回していくのが結果的に近道なのかなと感じています。

もちろん自信のある人であれば、最初から過去問をガンガン解いてもいいと思います。また、試験まで時間がないといった人も過去問から入った方がよいかもしれません。

参考書を読む際は、最初の一周は理解しようとせず、こんな技術があるんだな〜くらいでサクサク読んでいくのがいいと思います。重要なのは理解することではなく、体系を学ぶことです。この試験にはどんな分野があってどのようなことを学ぶのかのイメージが掴めれば、問題を解く際に、この問題はあの分野の問題だなと、頭の中で体系的に情報を処理できるようになるので身につきやすくなりますし、実際問題も解けます。

私も参考書を一周読んだ段階では正直あまり理解できていませんでしたが、その状態で午前試験の過去問に着手しました。過去問の問題がわからなかった場合に辞書的に使っていたので二周目はしていません。

過去問道場で午前問題を分野ごとに解く

応用情報の勉強に欠かせないのが過去問道場さんです。

このサイトはこれまでの過去問がほぼ全て載っていることに加えて、解説が非常に充実しており、クイズ感覚で過去問の問題を解き、解説までしっかり確認することができます。アカウントを作ると、苦手分野の分析などもできる優れものです。そして無料です。使い倒しましょう。

はしゅの結果分析

私が過去問道場の午前問題を解く際にこだわったのは、分野ごとに解くということです。例えば「試験回を指定して出題」タブで試験回を指定した状態で、「分野を指定して出題」タブからネットワークの分野だけにチェックを入れて問題を出題させると、指定した試験会のネットワーク分野の問題だけを解くことができます。

過去問道場の分野指定

応用情報の午前試験は4割程度が過去問から出題されます。分野ごとに解くことで、全分野一気に解くよりも、この問題さっき見たなというスパンが短くなるので、解き方を覚えやすくなります。正答率が高くなっていくのを肌で感じられるのでモチベが続きやすいです。

ちなみに私は6年分(12回分)を分野ごと解いてました。

過去問道場で午後問題を分野ごとに解く

応用情報の鬼門は午後試験です。午前試験は過去問道場で回数をこなせば必ず解けるようになりますが、午後問題は記述式であるため、自分の成長を午前問題ほど感じられません。そのため、勉強のしやすい午前問題ばかりに時間をかけてしまい、午後の対策が十分取れなかったという事態に陥りやすいです。

対策としては、こちらも分野ごと解くということです。

例えばセキュリティの問題だけを令和4年度から平成30年度まで1題ずつ解くといった形です。このように解くことで回数を追うたびに得点が伸びていくのでモチベが湧きやすいです。資格勉強はモチベとの戦いです。モチベが保てる勉強を模索しましょう。

ちなみに私は25分で1題解くことを目標にして、時間を計りながら解いてました。多くの人が途中退席する午前試験のマークシートと異なり、記述試験は時間との勝負ですので時間感覚を練習のうちから身につけておくことが大切です。

午後の過去問はIPAの公式サイトでもダウンロードできますが、解説がついていないため、こちらも過去問道場の解説を活用していました。

自分の場合は、過去問を全分野5回ずつ程度解き、なんかいけそうという感覚にはなったものの、なんとなく不安でしたので「重点対策」、通称「緑本」という問題集を買いました。

こちらの本はAmazonの評価も高く、説明もかなりわかりやすいです。ただ自分としては、過去問道場も解説が十分充実していたと感じたため、マストではなかったなという感覚です。個人的には、ここまでやったんだから大丈夫と思えるようなお守りといった位置付けでした。

仕上げとして1年分の過去問を通して解く

試験は日曜日でしたので、前日の土曜日に試験と全く同じ日程で直近の過去問1回分を解きました。時間感覚と、疲労感の中問題を読むにあたっての慣れが経験できたので良かったかなと思います。

過去問道場で過去問を回す際には直近1回分は取っておくのがおすすめです。(直近1回分は出ないという決まりもあるので覚える必要性が低いという点でも前日の力試しして解くのがおすすめです)

午後試験の科目選択について

応用情報の午後試験は11分野から4分野を選択+セキュリティ1分野の計5題を解く必要があります。

私は無駄に勉強はしたくないという強い思いと、時間のない試験中に問題の難易度を考えながら科目選択するのは無理やろという投げやりな思いから、5科目だけに絞って勉強しました。(午後試験は時間がギリギリになりやすいので、選んでいる暇があったらその時間を問題を解くのに当てた方が得点を稼げるじゃねという思いもあります)

結果的に効率的な勉強で合格することができたので正しい判断だったかなと思っています。ですが、心配な人はもう一分野くらいは勉強しておいた方が安心かもしれません。この辺りは自分の気持ちとの相談で決めてください。

午後試験のおすすめ科目

一度解いてみて自分が得意そうな分野を選択するのがよいとは思いますが、個人的におすすめなのはネットワークです。

ネットワークは、必須分野であるセキュリティとの親和性が高く、ネットワークの勉強がセキュリティの勉強につながることも多いです。(その逆も然り)

また、高度試験の中では比較的合格率が高く、応用情報の次のステップとしてよくおすすめされる情報処理安全確保支援士試験(旧セキュリティスペシャリスト)の勉強にも繋がるので、選択に迷っていたらとりあえずネットワークを勉強してみるのがおすすめです。

自分はその他として、システムアーキテクチャ、組み込みシステム、プロジェクトマネジメントを選択しました。

実務で専門としているはずのアルゴリズムを選ばなかった理由は、なんとなく解けなかったときに自信を失いそうだなという感情と、過去問を見ていてハマった時に時間をかけてしまいそうな感覚があったからです。舐めプではないです。

試験当日について

朝にコンビニでお昼ご飯を買っておくといいです。(試験会場付近のコンビニは激混みになるので。。。)

午前試験は大体時間が余るので途中退席しようと思っていましたが、会場の外で時間を潰すのはそれはそれで大変だなと思い、結局最後まで退席しませんでした。試験を受けていた自席で用意していたお昼ご飯を食べられたので結果的には良かったかなと思っています。

午前試験が終わった時の感覚的には8割くらい解けた感触で、試験が終わってからの自己採点の結果的にもちょうどそれくらいでした。お昼休憩の間にこの問題わからなかったなと思って見直していた問題が、午後の試験でも出てきたので見直しておいて良かった〜となりました。お昼に見直すのおすすめです。

午後試験は、練習よりも余裕を持って解くことができました。試験を受けながら、これは受かったかなというくらいの感覚で解いていましたが、自己採点の結果は結構ギリギリでした。。。(まじで焦りました)

午前問題にも出てこないようなワードを記述で書かせてきたプロジェクトマネジメントは許さん。

もう一度応用情報を受けるなら

今回のやり方のままでいいと思っています。

時間に制約があるなど別の事情があれば、勉強方法も変わるかと思いますが、自分的にはそんなに勉強した感覚もなく3ヶ月継続できたのでそこは良かったかなという所存です。やはりモチベが一番大事です。自分だけの継続できるモチベのあげ方を見つけましょう。

はしゅのモチベーションのあげ方

暇さえあればYouTubeやブログで応用情報の情報を漁ってました。受かるとこんなにいいことがあるというプラスの情報にあえて偏らせて情報を仕入れることで勉強のモチベを保っていました。こういったメンタルコントロールが勉強を継続できた理由の一つだと思います。

良かった勉強法

上記で記載してきた参考書や過去問道場、PDFの過去問による勉強は、ほとんど全てiPad Pro+Apple Pencilのスタイルで勉強していました。

iPadのSplit View機能で画面分割で問題見ながらノートを取ったり回答を書いたりできるのでかなり便利です。紙の本だと開くのもめんどいと思ってしまう自分でもiPadだとそんなに抵抗なく勉強できたのも良かったと思っています。iPadは11インチあれば十分ですが、Apple Pencil(第二世代)は必須です。

iPadのSplit View機能

今後について

23年4月の情報処理安全確保支援士試験を受験する予定です。執筆している現在は2月初旬ですので期間的には残り2か月ちょっとです。支援士試験へのモチベを保つために今こうしてブログを書いています。共に支援士試験を受けられる同志の方、4月まで一緒に頑張りましょう。

最後に

応用情報は決して簡単な試験ではありません。受かれば税理士や中小企業診断士といった名だたる国家資格で科目免除の特権が得られるように、難易度が高く世間の評価も高い資格です。受かった後の自分をイメージしモチベを保ちながら勉強頑張ってください。私もこれから高度試験に合格できるように頑張ります。

余談

応用情報は試験が終わってから、なぜか資格勉強にハマってしまい、これまでなんとなく気になっていた簿記3級とFP3級を取得しました。これらの資格の体験記も時間を見つけてそのうち書こうかなと思っていますので、今回の記事を読んで面白いと思っていただいた方は見ていただけると嬉しいです。

以上、読んでいただきありがとうございました。

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